こんにちは!WEBマーケターのかわっちです。
今日は、
- マーケティングを学んでビジネスに活かしたい人
- ネット上で、女性をターゲットにした商品を販売している人
におすすめの本を紹介します!
本のタイトル「プリンセス・マーケティング」。
著者はセールスコピーライターの谷本理恵子さんです。
この本は女性の購買心理について深く掘り下げ、
その知見を「プリンセス・ストーリー」として7つの原則になぞらえて解説しています。
「プリンセス」なんて聞くと、
なんだかちょっとビジネス書にはそぐわないような、メルヘンすぎるような・・・そんな印象を持ちませんでしたか?
・・・私は持ちました^^
けれど、「女性=プリンセス」という独自の視点から、購入までの一連のプロセスを「物語」として捉え、女性が商品やサービスを「即決」で購入するまでの秘訣を明らかにしています。
読めば、納得感のある充実した内容でした。
この本はこんな方におすすめできます。
- 女性向けの商品やサービスを販売したい方
- 商品やサービスの企画開発・販売促進を担当している方
- ネット上でサービスを販売したい方、している方
著者自身が多くの女性にリアルな気持ちを直接インタビューする中で得た、実体験に根ざしたノウハウが紹介されています。
女性ターゲットだけでなく、男性ターゲットにした商品を販売している人にも参考となる内容が盛りだくさんでしたよ!
それではブックレビューいってみましょう!
プリンセス・マーケティング(谷本理恵子著)ブックレビュー
通販会社で叩き上げの著者
著者の谷本理恵子さんはダイレクト出版認定セールスライターです。
でもその前に、4社で6年以上も通販会社の運営責任者として活躍していました。
現場の叩き上げなんですね。
通販の世界で学ぶなかで「利益を残す方法」や「リピートされる仕組み」を実践してきた彼女が、そのノウハウをこの本にまとめています。
これだけの経験を元に書かれた本なので、
ただの理論じゃなく、実践的な内容がギュッと詰まっているんです!
男女の違いから読み解く禁断のマーケティング
今の時代、ジェンダーレスが多くの議論を呼んでいますよね。
ビジネス上で男女の違いを大々的に述べることもタブー視されるような風潮があります。
そんな中、この本では敢えて男女の違いに焦点を当て、それをマーケティングに活かす方法を提案しています。
これこそが私がこの本が「禁断」だと思った部分です。
著者自身が言っているように、一般的に人は「男性的な側面」と「女性的な側面」を両方持っています。
なので、この本を読むことで、そのどちらの側面にも対応したマーケティング戦略を立てられるんです。
この本を読めば、男女で購買プロセスがまったく違うことがすごくわかると思います。
【感想】この本のよかったところ
①男女が求めるストーリーの違いから、購買へのプロセスがわかる
まず大前提として、顧客に商品を購入してもらうためには、そこに至るまでのストーリーがとても重要です。
なぜならば、人はストーリーによって心を動かされることで、行動につながるからです。
本著では、男女がどのようなストーリーによって心を動かされ、どのうなプロセスを経て購入にいたるのか、詳細に紹介されています。
ここではわかりやすいものを対比して取り上げますね。
女性のストーリーの場合は、ディズニーのプリンセスをイメージするるとわかりやすいと思います。特に「アナと雪の女王」の「エルサ」をイメージしながら読んでみてください。
男性のストーリーは、ワンピースやドラゴンボールのような、大志を抱く主人公の物語がイメージしやすいと思います。
では、特に印象的なところを比較してみます!
女性の場合 | 男性の場合 | |
求めている「ストーリー」 | プリンセスの物語:これまでの運命を変え、「本当の自分を取り戻す」 | ヒーローの物語:困難を克服し、輝かしい未来を手にいれる |
課題の解決法 | 「魔法」で「本来の自分に戻る」 | 自分の力でレベルアップする! |
評価基準 | 自分の主観的評価 「ワタシらしくいたい」 |
他者からの客観的評価 「モテたい!勝ちたい!」 |
商品の選び方
|
運命の出会いを待っている。ショッピングセンターはときめきを求めてさまざまなお店へ。 試着&衝動買い! |
数値も見ながら、しっかり比較検討して決める。ショッピングセンターではお目当てのお店に直行直帰。 |
男女の違いを踏まえ、顧客が満たされたいと思っている「感情」を刺激するような見せ方をすると、商品が売れるようになる!
②女性に売るための具体的な方法がわかる
上記のポイントを踏まえ、購入にいたるまでにそれぞれ大事にしたい点は男女で異なります。
女性の場合
とりあえず試す!自分にとって快適さや心地よさはあるか。
本来の自分を取り戻せるような商品であるかが選ぶポイント。
男性の場合
競合と比較して、優位性のある商品がどうかがポイント。
より正しいものを選べるかがポイント。
以上を踏まえると、商品設計から、コピーライティングに至るまで、それぞれに訴求するポイントが変わってきますよね!
では、スポーツジムの広告を事例に考えてみましょう!
男性に向けては、「筋肉を手に入れかっこいい自分になる!」「モテる!」という方向性になりますね。
女性に向けては、「美しい本来の自分を取り戻す」「しなやかな体を手に入れ自分に自信を持つ」というストーリーの方向性が好まれるでしょう。
同じ商品でも、ストーリーにそって商品の提案の仕方を変えると、成果がまったく変わってきます。
具体的な
③言語化&明確化されていなかった女性心理を明らかに!
共感力の高い女性は、自分の意見に自信があったとしても、それを強く主張することはあまりありません。
例えば、冷凍庫が小さすぎる、もっと大きいものがあるといいなと思っている女性は大勢いると思います。
それをメーカーの商品開発会議の場で発言したとして、男性上司から「それって一般的にそうなの?」と返されてしまうと、「まぁ、他の人はそうでも無いかも知れない」と意見を取り下げてしまうものなのです。
そうやって、多くの女性の意見は、これまで言語化&明確化される場面が少なかったと著者は語ります。
その点に丁寧にスポットを当て、実体験からプリンセス・マーケティングとして女性心理に特化したマーケティング手法を整理している点がとても興味深いです!
まとめ:求めているストーリーにそった提案で売り上げを伸ばす!
さて、これまでプリンセス・マーケティングのブックレビューをお届けしてきました!
- 男女の「求めているストーリー」の違いから効果的なアプローチ方法がわかる
- 「求めているストーリー」にそった商品設計や販売促進方法が異なる
- 女性が求めているストーリー、自分を満たしたい気持ちをうまく刺激することで売り上げアップにつながる
私は女性ですが、女性心理をちゃんと理解できていなかったと本著を読んで感じました。
「女性である」という自負から、女性に対する研究が「雑」になっていたなと反省しました。
この本は実際に役立つ、具体的な方法が網羅されています!
男女それぞれの購買プロセスを理解することで、より効果的なマーケティングが可能になりますよ。
あなたのビジネスを成長させる一助となる一冊になること間違いなしだと思います〜。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!